母健カードなるものをご存知でしょうか?
正式名称は「母子健康管理指導事項連絡カード」です。
こちらのページに詳しく説明があります:↓
厚生労働省|母性健康管理指導事項連絡カード
母健連絡カードは、妊産婦である女性労働者が、主治医等から受けた指導内容を事業主に的確に伝えるためのカードです。
事業主は、カードに記載された内容に基づいて、男女雇用機会均等法第13条に則った適切な措置を講じる義務があります。
【母健連絡カードの使い方】
- 妊娠中や出産後の健康診査の結果、通勤緩和や休憩が必要だと主治医等から指導された場合、母健連絡カードに必要事項を記入してもらいます。
- 女性労働者は、そのカードを事業主に提出し、対応を申し出ます。
- 事業主は、カードに基づいて時差出勤や休憩時間の延長など、適切な措置を講じます。


【画像引用元】:厚生労働省|母性健康管理指導事項連絡カード
例えば、つわりでしんどい時、お腹が痛い時など、妊娠によって体調が悪い時に自宅療養や入院、力仕事をさせないなど、医師から会社へ指示してもらえます。
1. いつ使った?費用は?
私は以下の時期に計3回、母健カードを書いてもらいました。
- 妊娠6週(つわりの始まり)
- 妊娠10週(つわりのピーク)
- 妊娠13週(安定期直前)
症状はすべて妊娠悪阻(にんしんおそ)です。
私の先生だけの判断かもしれませんが、尿検査でケトン体+が出るとつわりではなく妊娠悪阻となるようです
この計2か月近い期間は有給休暇を使って、会社をお休みしました。
私が通っていた病院では、1回の発行につき1,000円、3回発行してもらったので合計で3,000円かかりました。
一括でまとめて書いてもらえれば1,000円で済んだのですが、つわりがいつまで続くか分からなかったため、状況に応じてその都度カードを発行し、会社に提出していました。
なお、会社の規定にも「母健カードを提出すれば休暇取得が可能」との案内があったため、遠慮なく利用させてもらいました。
2. 母健カードでどんなことができる?
母健カードの記載内容によって、次のような措置が受けられます
- 出勤停止
- 入院
- リモート勤務の推奨
- 時短勤務 など
※ちなみにリモート勤務の指導事項は元々記載がないですが、真ん中あたりにある空白部分の ”標準措置に関する具体的内容、標準措置以外の必要な措置等の特記事項” にリモート勤務(在宅勤務)と記載してくれるそうです。
私の担当医は「どうしたいですか?」と聞いてくださり、私は「自宅療養(仕事を休む)を希望します」とお願いしました。
医師の診断と希望が一致すれば、その内容でカードを作成してもらえます。
もちろん、リモート勤務が難しい職種もあると思いますが、自分の体調や働き方に合わせて、少しでも身体的・精神的に楽になる選択肢を選んでいただけたらと思います。
3. 気になる母健カードの効力
カードの効力については、正直なところ**「会社による」**というのが私の実感です。
フォロワーさんの話を見ていても、母健カードを提出して配慮してくれる会社もあれば、そうでない会社もあると感じました。
診断書ほどの効果がないというのが私個人の感想です…
ちなみに私の会社では効力がありました。
カードを提出したことで会社を休むことができましたし、つわりが落ち着いた後もまだしんどさは残っていたのでフルリモート勤務に切り替えてもらえました。
私は東京都在住で、通勤時に混雑する電車を利用していたため、出勤はどうしてもしたくなかったんです。
本当にこのカードに助けられました。
4. 最後に
いかがでしたでしょうか。
「母健カード」の存在を知らなかったという方は、ぜひ通っている産婦人科で発行可能かどうか聞いてみてください。
ちなみに、医師によっては「母健カード?何それ?」という反応をされることもあります。
実際、1回目の妊娠時に通っていた不妊治療専門クリニックの先生はご存じなかったため、自分で紙を印刷して持参しました。
(このときは流産後自然排出待ちの状態で1週間ほど休みが欲しかったので、「性器出血」「子宮収縮」で症状を記載してもらいました。)
それでは、全ての妊活戦士&ママに幸あれ!