【現実】妊娠・出産と女性のキャリア【両立が難しい】

マタニティ

働く女性が妊娠したとき、キャリアとの両立という壁にぶつかります。

一昔前までは妊娠・結婚したらすぐ退職というのが一般的で、私の会社にも50-60代の既婚女性はほとんどいません。

でも、今は子供を育てながら仕事をするのが当たり前になっています。

今は子育て世代にやさしくなった、と親世代からよく言われますが、それでも手放しに喜べない部分があるなと思ったので、それを今回はお話しします。

1. 現実問題

働く女性の妊娠・出産を支える制度は、年々整備されつつあります。

産休・育休は法律で保証され、妊婦健診への配慮や時短勤務など、会社側のサポート体制も広がってきました。

しかし、現実の現場では「制度がある=安心して働ける」わけではありません。

私自身が妊娠を経験しながら働く中で、見えてきたのは「周りの理解と現実のギャップ」でした。

妊娠中の体は想像以上に変化します。
つわりで満足に食事もとれず、出社するだけで精一杯の日。急に立っていられなくなるような倦怠感。周囲に気を遣って無理をしてしまうこともしばしばあります。

「大丈夫?」と声をかけてもらえることもありますが、常に気にかけてもらえるわけではありません。
特に妊娠初期は見た目では妊婦と分かりにくく、体調の悪さを伝えることさえ難しいのが現実です。

制度上は時短勤務や休憩の取得が可能でも、実際には「仕事を誰かに任せる」ことへの気まずさや、周囲の目が大きな心理的負担になります。

「忙しいのに申し訳ない」
「自分だけ特別扱いされているようで気が引ける」

こうした気持ちが、妊娠中の働く女性に無言のプレッシャーを与えているのだと思います。

そして、「母子健康管理指導事項連絡カード(通称:母健カード)」なるものがありますが、結局効力は職場によってまちまちだそうです。

詳しくは以下記事で詳細を記載しておりますので、お手すきの際に是非ご覧ください。

また、妊娠をきっかけに仕事のプロジェクトを外されたり、昇進の話が立ち消えになったりするケースも少なくありません。
制度で守られていても、「一度仕事から離れる=キャリアにブランクができる」ことへの不安は、常に心にあります。

出産後の復帰についても、「本当に元のポジションに戻れるのか」「時短勤務で周囲に迷惑をかけないか」など、仕事と育児の両立への葛藤は続きます。

確かに、制度そのものは整ってきました。


でも、それを“使いやすい環境”にまで落とし込むには、職場の風土、上司の理解、同僚の協力など、さまざまな条件が揃っている必要があります。

「制度があるから安心して働ける」ではなく、「制度をどう運用するか」「周囲がどう支えるか」が問われているのだと思います。

2. 私の気持ち

妊娠してから、今の仕事に対してのモチベーションが「0」になりました。

むしろマイナスです!笑

妊娠前はそれなりに仕事の内容に満足しており、リーダーとしてチームを回してやりがい・達成感など感じて楽しかったのですが…

妊娠してからというものの、良くも悪くも「自分がいなくてもチームは崩壊しない」ということに気付きました。

属人的な仕事をしてなかったので当然のことだし、私は絶対に必要な人間だ!とも思っていなかったのですが、でも何というか、ふと気付いたんです。

極端な話、私の中の結論は以下の通りです。

「もしかしたら、社長ですら今すぐ別の人に変わったとしても会社は倒産しないのではないか?
だって、会社の流れはシステム(広義の)で成り立ってるから」

これに気付いてからは、遠慮なく休もうと決意できました。

もちろん、これに当てはまらない人もいると思います。
私の場合、いわゆるJTCで働いており、よく言う会社の歯車の一部であることに自分でこの時気付きました。

そのため、今の私にしかできないこと、つまり仕事ではなくおなかの赤ちゃんを育てることを優先しようと思いました。

3. 周囲の協力は必要不可欠

それでも、「仕事よりも妊娠生活を優先する」ときれいに割り切ることは難しいです。

不安や負担を少しでも軽減するには、家族や会社の理解と協力が欠かせません。

家ではパートナーが家事や育児を「手伝う」のではなく、共に担う姿勢が求められます。

身体的にも精神的にも不安定になりがちな妊娠期間中、日常の小さなサポートが大きな安心につながります。

また、職場では上司や同僚が「制度を使ってもいいよ」という空気をつくってくれるだけで、心の負担はぐっと軽くなります。

代替業務の調整や、無理のない業務量の設計など、具体的な対応があるかどうかで、その後の働き方も大きく変わってくるのです。

妊娠中に仕事を続けるには、決して本人の努力だけでは乗り越えられません。

周囲の「理解ある行動」があってこそ、初めて制度が本当に活きてくるのだと思っています。

私も、周りの誰かが妊娠したら遠慮なく制度を使える空気づくりや声掛けを絶対にしてあげたいなと思います。

4. 最後に

妊娠しながら働くということは、想像以上に体力も気力も使います。

制度に守られていても、それだけでは乗り越えられない現実があります。

もちろん、理解ある職場も増えてきています。けれど「誰もが安心して、妊娠・出産と仕事を両立できる社会」になるには、まだまだ課題が山積みです。

制度の“整備”だけでなく、“活用しやすい空気”と“個々の事情への柔軟な対応”が求められていると感じました。

完全な両立は、決して簡単なことではない。
それが、私が経験して感じた現実です。

しかし、まわりのサポート次第でいくらでも妊婦さんは安心してマタニティ生活を送ることができる。
これも、私が経験して感じた現実です。

この記事が、同じように悩んでいる妊婦さんや、妊娠を考えている方のお役に立てばうれしいです。

そして妊娠していない方がこの記事を見て少しでも妊婦さんに優しくなってくれたら嬉しいです。

それでは、全ての妊活戦士&ママに幸あれ!

タイトルとURLをコピーしました